【指導員研修会】研修課題「腰高のポジション」について考えてみた~前篇~

おはようございます!

雪のニセコさんでございます。

本日3日は道内で大荒れの予報が出ておりまして、地域によっては台風並みの暴風が吹き荒れるということでございますが、こちらニセコさんは風はそんなに強くないものの、徐々に雪の降り方が強まってまいりました。(AM9:00現在)

ニセコさんは一晩で軽く30cmを積もらせる力がありますから、このペースで降り続ければ、近日中のヒラフのオープンも不可能ではないでしょうね。

ある意味で「雪頼み」でしかない我々の商売です。

雪が降ってくれることを「当たり前」と思わないで、自然の恵みに感謝しながら日々を過ごしていきたいと思います。

さて、本日は、去る11月29日から12月1日まで行われた「北海道スキー連盟冬季ブロック研修会&北海道デモンストレーター合宿」に参加して勉強させていただいたことの中から、特に「研修課題」である「腰高のポジション」ということに絞って僕なりの回答を考えてみたいと思います。

まず、大前提として書いておかなければいけないのは、毎年SAJから提案される「研修テーマ」というものが今年は「研修課題」という文言に変わっているということでございます。

例年の「研修テーマ」では、極々荒削りに言って「今年の滑りの傾向はこういう感じ」というある意味で個々の滑りを規定するかのようなイメージで、特に大会や検定会で大きな基準となるような主題の打ち出し方であったのに対し、今年度からは「課題」とすることで、SAJの本意ではないものの、ややもすると「トレンドの技術」や「評価基準」として捉えかねられない「研修テーマ」というイメージを払拭するような、個人的には大歓迎の方向へシフトチェンジしたという感想です。

しかしながら、逆に言いますと「今年はこれ」という明確な方向性が示されていない(個人的にはもともとそんなものは必要ないと思っておりますが)ということですので、指導的立場にある方の中には、「今年はどうやって教えたら(ここでもしつこく書きますと、個人的には「教える」という言葉は大嫌いです)いいのか」というある意味で「迷い」が生まれたという声も多く聞かれたのは事実でございます。

ということで、この新しい展開である「研修課題」である、SAJから提案された「腰高のポジション」ということについて僕なりに考えてみたいと思います。

さて、長くなりましたが本題です。

この「腰高のポジション」は、基本的な姿勢として、

『脚部の三関節、特に股関節の動きを控えて(具体的には太ももをあまり寝かせないような動き)、比較的「長い軸」で雪面からの圧をしっかりと受け止められる姿勢を作ろうじゃありませんか。』

ということの提案でございます。(と、僕は解釈しました)

この滑りを表現したデモンストレーションでは、「直滑降」「斜滑降」「プルークファーレン」「プルークボーゲン」などの基本的な滑走形態を軸に展開され、特に「初心者」へのアプローチということを主にして提案されておりました。

ここで一つ、皆様に動いてみて欲しいのですが、その場で現時点でご自身がイメージするスキーを滑る際の姿勢をとってみてください。

もちろん、スキーブーツを履いておりませんので足首の角度は違いますし、足首が使いやすいので「立ちやすい」という雪上との違いはありますが、それでもほぼほぼ雪上と似たような姿勢はとれるかと思います。

で、次に、そのポジションがまだまだ「腰が低い」と仮定して、そこから「腰高のポジションへ」という言葉のイメージに従って動いてみてください。

どうでしょうか。

足首も膝も股関節も動いて(伸びて)脚の長さは長くなるものの足裏に感じる体重の量(重さ)は軽くなったように感じませんか?

そうなんです。今回の「腰高のポジション」という研修課題において伝えるのが難しいのはこの辺りだと、きっと多くの方が思っておられることでしょう。

たしかに、脚部が比較的長く保たれている状況では、高速域における「外力」に対応するにおいては有効でございますが、外力をあまり有効に利用できない低速域において脚部の動きを控えることは雪面への働きかけ(圧変動)が行いにくいので、個人的には積極的に脚の動き(足首~股関節の連動)を使っていきたいんですね。

特に雪面に立つことそれ自体が難しく恐怖心のある初心者の方にとっては、できるだけ「どっしり」とした安定感を感じられる、どちらかといえば「低い姿勢」がとりたいわけでございます。

それに初心者の段階で「腰を高く」という言葉を伝えますと、ほとんどの方が「上に背伸びをするような動き」になって、せっかくスキーブーツで曲げられていた足首まで過剰に伸びてしまう可能性があるんです。

さらに「高い・低い」は客観的な判断と主観では絶対的に違ってきますしね。

しかしここで肝心なことは、

SAJが「常に腰高のポジションという脚部三関節の曲げが少ない姿勢・運動で滑りましょう」と言っているわけではない

ということです。

一つの考え方として、技術を修得していくと扱えるスピードが徐々に上がってくるわけでございますから、初心者の段階から先を見据えて「腰高のポジション」というものを伝えておくというのも「アリ」なわけですからね。

では我々はどうすれば良いのか。

腰高のポジションを課題として提案してきた意図はどこにあるのか。

このような「課題」を我々はどう扱っていくのか。

どういう伝え方をすればレッスンに入っていただいたお客様に楽しんでもらえて納得していだけるのか。

上の「一つの考え方として・・・」という文章である程度はお気づきではございましょうが、そこら辺のことを次回の後編にて書いてみたいと思います。(引っ張っているわけではなく、WEBでの文書は長くなりすぎると最後まで読んでもらえないというデータがありますので)

それではまた(^^♪

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