おはようございます!
遅くなりましたが、来季24‐25モデルを試乗してきましたのでレポートを書いてみたいと思います。
結論から申しますと・・・
来季もオガサカは良い!
この一言です。
本日ご紹介するスキーはこちら!
言わずと知れたオガサカが誇る「TCシリーズ」の最高峰ショートターンモデル「TC-S」でございます。
現行モデルまでは「TC-○」など、TCの後に何かしらのアルファベットがついていて、いつも「来年は何になるんだろうね」なんて話していたのですが、24‐25モデルからはシンプルに「TC-S(テクニカル・コンペティション・ショートターンモデル)」という表記となりました。
ま、これが正解でしょうね(*^^*)
まずは試乗したスキーのプロフィールから書いていきましょう。
長さは165cmで、スリーサイズは上から「119.0-67.0-103.0」でRは「12.9」というプロフィールです。
プレートは無し。
代わりに、マーカーのプレート付き金具がセッティングされたモデルでした。
デザイン的には現行モデルとほとんど変わりませんが、目を引く変更点といえばトップの形状ですね。
来季モデルはご覧のようにシャベル形状となりました。
これにより、個人的なフィーリングとしてはかなり良い感覚となりまして、テクニック的に最重要視しております「ターン前半の捉え」という部分において、(現行モデルより)かなり早く雪面を捉えることができるようになったと感じております。
また、雪面を捉えてくれる範囲が広いので、多少、身体を運ぶことが遅れたり、また、外スキーインエッジ方向に移動しきれなかった場合でもスキーが仕事をしてくれてターンの導入をサポートしてくれるので、これは滑り手にとってかなりありがたい性能ではないでしょうか。
次に驚きましたのが「スイング・ウェイト」の軽さ、つまり「スキートップの向きを変えていく時の軽やかな感覚」とでも申しましょうか、とにかくスキートップを動かしていく際の「軽さ」が非常に優れているんです。
この感覚が、「扱いやすい」とか「操作しやすい」という感覚に繋がっていくと思うのですが、その点においてこの「TC-S」は秀逸な仕様となっております。
あとは何といっても「トップ部分のしなやかさ」と「テールの絶妙のたわみ感」でしょうね。
一つずつ説明していきますね。
まず「トップ部分のしなやかさ」ですが、これはですね、来季のTC-Sのスキーの性格が「撓みやすくてトーションが強め」という性格なのですが、「撓みやすい」というのは「適度な柔らかさがあって、かつ、トップとテールがオートマチックにターンを作ってくれるようにバランスよくしなってくれる」という感覚となります。
次に「トーションが強め」というのは「スキーが雪面に対して傾いたとき(角付けしたとき)、スキーは雪面に潜り込んで捻られながら雪を押しどかす動きをするが、その時に面に対してスキーが捻じれる強度が強い」ということになります。
残った「テールの絶妙なたわみ感」ですが、これはターン後半にスキーが山回りに入っていく局面でテールがしっかりと雪を捉えてくれ、その際にスキーが撓っていく「度合い」が実に心地よく、柔らかだけど底抜けたような「フニャフニャ」ではなく、適度は反発感を味わいつつ、だけれども「硬くて踏み込めない」というような手ごわさが全くないという、まさに「絶妙」という表現がぴったりのしなり具合となっております。
これらを合わせますと、
「しなりやすくてスキーがターンを自動的に作ってくれる感覚があり、かつ、ネジレ強度がしっかりしているのでスキーが雪面に対して強く傾いてもスキーが雪面からの抵抗をしっかりと受け止めてくれるのでターンが潰れない」
という感覚となり、つまり「めっちゃ癖がなくて滑りやすい」という極々単純な感覚となります(笑)
基本的に僕は「選手」ではなく「スキー教師」という立場ですので、このスキーが「レッスンでも使えるのかどうか」も重視しますが、低速でズラしてみても、プルークでもシュテムでも思い通りにずれてくれましたので、これはテク・クラや技術選の地方予選を目指す滑り手だけではなく、インストラクターの皆様にも絶対的にお勧めしたいスキーでございます。
インストラクターの場合は、プレートはFMプレートが良いと思います。
もちろん、プレートがないマーカーの金具付きモデルでも十分に対応できます。
昨今の値上がり事情から、お値段はあまり可愛くないお値段となっておりますが(FMプレート付きモデルで税込み173,800円、SRプレート付きモデルで185,900円)このスキーに関して言えば、この価格以上の価値は間違いなくあると断言できるほどに良いスキーとなっております。
創業100年を超える老舗ながら、常に進化し続けるスキーメーカー「オガサカスキー」。
そのフラッグシップモデルでもある「TC」シリーズは、その「名門」という名に相応しい極上のスキーでございました。
まだ来季の相棒が決まっていないお客様、ぜひこの「TC-S」も検討の選択肢に混ぜてください(*^^*)