【本質的に・・・】スキー教師とスキー選手

こんにちは!

今日は現場の仕事が入っておりませんので、溜まっている事務仕事の合間にブログの更新でございます。

さて、早速本題へ。


いやね、取り立てて書くほどのことでもないのですが、先日に終了いたしました「第60回北海道スキー技術選手権大会」において予選落ちし、目標としていた決勝に進めなかったことを受け、僕が思いのほか落ち込んでいるのではないのか、もしくは自信を失ってスキーに対するモチベーションが失われているのではないのかというお声を頂戴しましたので、

「ありがとうございます。確かに悔しいですし、競技に対するモチベーションは瞬間的に下がりましたが、でも、基本的に競技は競技であって、生業としているスキーレッスンとは別物ですので、いうほど気にはしておりません。」ということを書いておこうかなと思った次第でございます。

この辺り、細かく書いていくと際限がないといいますか、「これこれこうだからこうなるのです。だから大会とレッスンは別なんです」ということをゼロから書いていきますとかなりめんどくさい長くなりますので、極々簡潔に書いておきますね。

レッスンは「仕事」、大会は「チャレンジ=領域としては趣味の領域」なんです。

もちろん、同じ道具を使って行うスポーツですし、そこで得た運動や感覚などはレッスンでも大いに役に立ちますから、まるっきり切り離せるものではないのですが、なんと申しましょうか、立ち位置の違いとでも申しましょうか、とにかく、僕が生計を立てているのは「レッスン活動」におけるパフォーマンスであって、大会でのパフォーマンス、わかりやすく言えば「成績」ではないからなんですね。

もちろん、大会で成績を残すことで、メーカーから契約金を貰ったり、メディアなどに出演してギャラを貰ったりすることを「生業」としているのであれば、大会の結果は大きく自身の活動に影響を与えることになりますが、僕の場合はそうではないということなんです。

つまり、大会の成績がどうであれ(もちろん、成績が良い方がお客様の信用度的にも上がるでしょうから、成績が良いに越したことはない、ということは億も承知でございます)、レッスンにおけるパフォーマンスに直結するものではないんですね。

「スキー教師がスキー選手として大会に挑戦する」のと「スキー選手がスキー教師として仕事をする」のは「本質が違う」という意味で同義です。

レッスンはスキーの技術だけでは成立しないんですね。

お客様からご予約を頂く際の応対の仕方、時間の管理、ファーストコンタクトにおける印象、レッスンの組み立て、イレギュラーへの対応、言葉遣い、スキーだけではない幅広い知識、決済、WEB管理等、「スキーレッスンにおけるパフォーマンス」を最大限に発揮するためにはパッと思いついただけでもこれだけのスキルが要求されるんですね。

同様に、大会で成績を上げるのには、このスキルがどれだけあっても関係ありません。

急斜面のハイスピードで最高の技術という「実力」を遺憾なく発揮できるスキルが求められます。

もちろん、「両方」において高いスキルを発揮する方も当然ながら居るということは書いておきますね。

あ、ここで「僕にこれらのスキルがある」ということを言いたいのではなく、「求める物が違うのです」ということを言いたいだけでございます。(厳密にいえば、大会におけるスキルはもはや僕にはありません・・・だからこそ練習してスキルを上げていきたいと望んでいますが、そこに「全て」を賭ける選択肢は現状ではないということです。僕が「全て」を賭けるのは、今のところ「スキーレッスンのパフォーマンスを上げる」という部分においてそうしたいということです。)


最近読んだ本で「限りある時間の使い方」というベストセラーになった書物があるのですが、その中に政治理論家のロバート・グッディンさん(誰やねん)という方が、「選択肢は少ない方がいい。妥協はした方がいい。誰だって妥協するしかないのだ。」という文脈において、それを指摘する言葉としてこんな一節がありまして、僕の言いたいことを代弁してくれておりますのでその一節を紹介させていただきます。

~ここから引用~

「高みを目指して努力するためには、努力の対象となる何かに、比較的永続的な方法で腰を据えなければならない」。と彼(グッディンさん)は言う。つまり、超一流の弁護士や芸術家になるためには、まず他の可能性を全て諦めて、法律や芸術を学ぶことに打ち込まなければならない。やりたいこと全部追い求めていたら、どれも中途半端に終わってしまう。だから、ほかにもっといいキャリアがあるかもしれないという誘惑を振り切って、法律や芸術で妥協するのだ。」

~ここまで(『限りある時間の使い方』より抜粋)~

僕は生業としてスキーレッスンを極めていきたいので、「スキーレッスンという対象に、比較的永続的な方法で腰を据えている」途上でございます。

ま、なんだかんだ書きましたが、僕は元気なので大丈夫ですということを書きたかっただけでございます(笑)

なのでお客様、これからも最高のレッスンをお届けできるように全力で精進いたしますので、今後ともご贔屓のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

以上です(*^^*)


【22-23 OGASAKA(オガサカ) LC-FS/RED

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